ボーンシリーズを見る前に知っておくこと
ボーンシリーズは前作との繋がりが深く、最初の数分は前作のシーンから始まる。特に「ボーン・スプレマシー」のラストが「ボーン・アルティメイタム」の重要なシーンであることが後でわかる。そしてその伏線に驚く。ボーンシリーズは映画を見る前に、是非、前作のおさらいをしておいた方がいいと思う。
この3作品の中で、「ボーン・アルティメイタム」はテンポの良さ、先の見えない展開、爽快感、良くできている作品だと思う。
ボーンシリーズ
- ボーン・アイデンティティー
- ボーン・スプレマシー
- ボーン・アルティメイタム
- ボーン・レガシー
- ジェイソン・ボーン
ボーンシリーズのあらすじと人物相関 ボーン・アルティメイタム
役名 | キャスト | 人物像 |
---|---|---|
マット・デイモン | ||
ジュリア・スタイルズ | ヨーロッパ後方支援員 | |
ジョアン・アレン | CIA司令官 | |
デヴィッド・ストラザーン | CIA作戦部長 | |
エズラ・クレイマー | スコット・グレン | CIA長官 |
アルバート・ハーシュ博士 | アルバート・フィニー | トレッドストーン、ブラックブライアー発案 |
サイモン・ロス | サイモン・ロス | ジャーナリスト |
クリス・クーパー | トレッドストーン作戦指揮官 アボットに暗殺される(アイデンティティー) | |
ブライアン・コックス | CIA作戦部長・トレッドストーン計画責任者 スプレマシーで自害 | |
ユーリ・グレツコフ | カレル・ローデン | ロシアの石油王逮捕(スプレマシー) |
ニクワナ・ウァムボージー | アドウェール・アキノエ=アグバエ | 某国の政治家死亡(アイデンティティー) |
ボーンシリーズ CIAの計画(作戦)一覧
トレッドストーン
CIAのスパイ(暗殺者)の教育機関で行われる洗脳であって、拷問などによって人格を改造し、スパイ(暗殺者)を育成。世界各国に潜伏させ、必要な時に役割を果たす作戦である。
トレッドストーン計画責任者 | ウォード・アボット | スプレマシーで自害 |
---|---|---|
トレッドストーン作戦指揮官 | アレクサンダー・コンクリン | アボットにより暗殺 |
コンクリンの部下 | ダニエルソーン | アボットにより殺害 |
工作員の教育(洗脳)の発案者 | アルバート・ハーシュ博士 | |
工作員の訓練監督官 | ニール・ダニエルズ | |
後方支援員・工作員の健康管理 | ニッキー・パーソンズ |
パリの工作員 | ジェイソン・ボーン | |
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バルセロナの工作員 | 教授 | 死亡(アイデンティティー) |
ローマの工作員 | カステル | 死亡(アイデンティティー) |
ハンブルグの工作員 | マンハイム | 死亡(スプレマシー) |
ミューヘンの工作員 | ヨルダ |
ブラックブライアー
政府・議会・司法の事前申請、報告もなしに作戦を発動できる機密機関である。
ブラックブライアー作戦指揮官 | ノア・ヴォーゼン |
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北アフリカ・南ヨーロッパの管理官 | ニール・ダニエルズ |
ブラックブライアー発案 | アルバート・ハーシュ博士 |
ナポリの工作員 | パズ |
工作員 | デッシュ |
アウトカム計画(ボーン・レガシー)
薬物により、肉体と精神の改造を行う計画。改造後、身体と精神をコントロールするために薬を服用し続けなければならない。アウトカム計画はボーン・レガシーで出てくる計画である。パメラ・ランディの内部調査により暴かれそうになったために、アウトカム計画の志願者は抹殺される。
ラークス計画(ボーン・レガシー)
アウトカム計画の人格・肉体改造よりも、感情を排除して、更に卓越した能力を持つ人間兵器を作り出す計画。ボーン・レガシーで、アウトカム計画の志願者だったアーロン・クロスと殺すために、ラークス計画で作られたLARX-03を向かわせる。
ボーン・アルティメイタムのあらすじを噛み砕いてみた
ボーン・アルティメイタムの始まりは前作の内容の続きとなるが・・・
ボーン・スプレマシーのラストとボーン・アルティメイタムの繋がりが秀逸
印象的なボーン・スプレマシーのラスト。CIAの指揮官パメラ・ランディがジェイソン・ボーンと電話で話している。パメラ・ランディは「お礼が言いたい」と。そして、ジェイソン・ボーンの本名と生年月日を告げる。「会って話をしない」か問うが、ボーンは「疲れた顔をしている」とパメラ・ランディに言い、パメラ・ランディは窓の外を見る。
その場面でボーン・スプレマシーは終わる。
そのラストシーンを見て胸を撫で下ろした私の感覚を「ボーン・アルティメイタム」で裏切ってくれる。その場面は胸を撫で下ろすような場面ではなかったのだ。えっ、こういう場面だったの?と驚く。
だから、ボーンシリーズは前回作を覚えていなければ、面白さは半減するのだ。
新聞記者にリーク
イギリスのジャーナリストのサイモン・ロスは、ニール・ダニエルズにより「トレッドストーン作戦」の情報を得て、その暴露記事を執筆しようとしていた。その記事がジェイソン・ボーンの目に留まり、ジェイソン・ボーンは自分のことを知るために、サイモン・ロスを探す。
また、ブラックブライアー計画の情報が漏洩していることを察知したCIAのノア・ヴォーゼン作戦部長は、情報源の特定とサイモン・ロスの暗殺を指示する。
サイモン・ロスは暗殺されてしまう。ジェイソン・ボーンはロスの所持品を持ち帰り、その中から情報源がニール・ダニエルズであることを掴む。
リークしたニール・ダニエルズ
ジェイソン・ボーンはダニエルズに会うために、北アフリカと南ヨーロッパの拠点であったマドリードのCIA支局へ行く。ダニエルズはすでにいなかったが、そこで、ニッキーと会い、ニッキーの協力を得る。
ノア・ヴォーゼンは情報源がダニエルだと特定し、ダニエルを暗殺するように工作員を送り込む。また情報漏洩を防ぐために、ボーンとボーンに協力したニッキーも暗殺するように指示する。
ブラックブライアー計画の内部資料
ジェイソン・ボーンはダニエルズの所持品から、ニューヨークのCIA関連施設の情報を入手し、ニューヨークへ向かう。そこで、パメラ・ランディに電話する。
この電話のシーンがボーン・スプレマシーのラストシーンだったのだ。
パメラ・ランディは、ジェイソン・ボーンが自分にメッセージを送っていると察知し、電話で「ボーンの本名」と「誕生日」を告げる。後でわかるが、この誕生日はパメラ・ランディがボーンに送ったメッセージだった。
電話中にボーンはノア・ヴォーゼンの金庫の位置を確認。ヴォーゼンはボーンを追跡していたはずだが、ヴォーゼンはボーンの陽動作戦に引っかかったのだ。ボーンはヴォーゼンに電話を入れる。その時、ボーンはすでにヴォーゼンの部屋の金庫の前に居た。ヴォーゼンの電話の声により、音声認証の金庫を開け、ボーンは内部資料を持ち帰る。
「生年月日」のメッセージ
ボーン・スプレマシーのラストシーンにもあるパメラ・ランディがボーンに生年月日を告げるシーン。それが関連してくる。パメラ・ランディが告げた生年月日は「4-15-71」だった。内部資料を持ち出したボーンは、東415-71に向かう。「4-15-71」はトレッドストーンの特別研究所だった。つまりジェイソン・ボーンが生まれた場所である。すでにそこに待っていたのはパメラ・ランディだった。ボーンはランディに内部資料を渡し、建物の中に入る。研究所に居たのはハーシュ博士であった。
ボーンは研究所で記憶を取り戻し、罪のない人々を殺害していた事実を知る。追跡を振り切ったボーンはビルの10階から川にダイブする。
結末
パメラ・ランディは上院で告発する。ニッキーは追跡から逃れ、あるレストランでニュースを見ることになる。ブラックブライアー作戦が明るみになり、暗殺計画は市民も標的にしていた事実が判明し、クレイマーCIA長官の刑事的責任の追及とハーシュ博士とウォーゼンが逮捕されたというニュースだ。
そしてデビット・ウェップ、別名ジェイソン・ボーンは銃撃を受けて10階のビルから落下、捜索3日目も発見されていないというニュースが流れる。
ニュースを見ていたニッキーは、ボーンの無事を確信しニヤリと笑う。
前回作「ボーン・アイデンティティー」と「ボーン・スプレマシー」