「ジェイソン・ボーン」を見る前に知っておくこと
ボーンシリーズは前作との繋がりが深く、最初の数分は前作のシーンから始まる。前作が理解できていなければ、映画の内容を理解することが難しいように思う。それで、ここに全作品の重要なポイントを記載した。
ボーンシリーズ
CIAの暗殺者であるマット・デイモン扮するジェイソン・ボーンの心因性健忘と葛藤しながら、暗殺者としての能力を発揮するスパイ映画である。全6作品あり、その軌跡を追ってみた。
ボーンシリーズ
- ボーン・アイデンティティー
- ボーン・スプレマシー
- ボーン・アルティメイタム
- ボーン・レガシー
- ジェイソン・ボーン
ボーンシリーズのあらすじと人物相関
役名 | キャスト | 人物像 |
---|---|---|
マット・デイモン | ||
ジュリア・スタイルズ | ヨーロッパ後方支援員 | |
フランカ・ポテンテ | 領事館で知り合った女性 | |
クリス・クーパー | トレッドストーン作戦指揮官 | |
ブライアン・コックス | CIA作戦部長・トレッドストーン計画責任者 | |
ガブリエル・マン | コンクリンの部下 | |
クライヴ・ | バルセロナ・スナイパー | |
ローマ・暗殺者 | ||
ニクワナ・ウァムボージー | アドウェール・アキノエ=アグバエ | 某国の政治家 |
ボーン・アイデンティティのあらすじ
大海原である男が漁船に救助された。銃弾を浴びた痕跡のあるその男は、記憶を失くしていた。そして体にチューリッヒの銀行のナンバーが埋め込まれていた。
その男が何者か、何が起こり大海原に投げ出されたのか、銀行のナンバーは何なのか。
それを追うだけでワクワクしそうな映画だ。しかしこの映画は、最初から最後までわかりそうでわからないことが多い映画だ。それは、主人公の感覚を観客が共感できているのかもしれないが、他のスパイ映画のように、最後華々しくスッキリ終わる映画ではない。
自分は何者なのか?
体に埋め込まれたチューリッヒの銀行の貸金庫で自分の手掛かりを見つける。名前はジェイソン・ボーンであり、パリに家がある。しかし、それに複数の名前のパスポートと各国の紙幣も保管されてあった。
複数のパスポートも、パリの家も、自分の名前も覚えていないが、戦闘能力は高く、自分を守るために何をすべきかを感覚的にわかる。警察官やパトカーの位置を無意識にでもチェックし、身分証明書の提出を求めた警察を一瞬にして倒してしまう。言葉も英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語を使うことができる。
いったい自分は何者なのか。
CIAの研究
映画の中でCIAの研究という言葉が出てくるが研究とはどんな研究だったのか?
ジェイソン・ボーンは、CIAのスパイであり、暗殺のために教育されていた。CIAは多額の資金を掛けて、多くのヒットマンを育成する。それは洗脳と言っても過言ではない。ジェイソン・ボーンと格闘したプカステルは、口を割る前に、窓を突き破り自ら命を絶つ。
様々な自らの判断は、教育(洗脳)の成果である。自ら(CIA)に戻るようにインプットされていると上官は話していたが、どこまでが、ジェイソン・ボーン本人の判断なのだろうと思いながら見ていた。
アイデンティティー
自分が本来持っている能力や、自分は自分であるという個性の強みをアイデンティティーというのだと思うが、ジェイソン・ボーンのアイデンティティーは暗殺のための優れた能力だけではなく、子供に殺人を見せられないという信条を持っていたのだと感じた。
ジェイソン・ボーンは何故記憶を失くしたのか
ジェイソン・ボーンの任務
ジェイソン・ボーンの任務はニクワナ・ウァムボージーの暗殺であり、CIAはこの暗殺計画を極秘に進めていた。ニクワナ・ウァムボージーはアフリカの某国の政治家であり、ジェイソン・ボーンは船舶業者を装い近づき、暗殺の一歩手前で、クワナ・ウァムボージーの子供の顔を見たために失敗してしまう。
この時にジェイソン・ボーンは記憶を失くしてしまう。
トレッドストーンとは
原作のロバート・ラドラムの小説「暗殺者」の中でも記載されているが、CIAのスパイ(暗殺者)の教育機関で行われる洗脳であって、拷問などによって人格を改造し、スパイ(暗殺者)を育成。世界各国に潜伏させ、必要な時に役割を果たす作戦である。
ジェイソン・ボーンの任務の失敗以降、様々な失態がありトレッドストーンは閉鎖となる。
工作員
パリ | ジェイソン・ボーン | マイケル・ケインなど他5つの名前を持つ |
---|---|---|
バルセロナ | プロフェッサー | ピアノ講師(アイデンティティーで死亡) |
ローマ | カステル | (アイデンティティーで死亡) |
ミュンヘン | ヨルダ | ― |
ハンブルグ | マンハイム | ― |
ボーン・アイデンティティの結末
ジェイソン・ボーンはマイケル・ケインの名前でニクワナ・ウァムボージーに近づき暗殺する計画だったが、その計画が失敗に終わり、マイケル・ケインは替え玉により死んだことになっていた。しかし、それが替え玉であったことが、ニクワナ・ウァムボージーにばれてしまう。その直後、ニクワナ・ウァムボージーは、スナイパーによって暗殺される。
記憶を失ったジェイソン・ボーンをトレッドストーンの指揮官コンクリンは始末しようとスナイパーを差し向けるが失敗に終わる。コンクリンは事態を収拾できずに混乱していた。トレッドストーン計画責任者のウォード・アボットはコンクリンを暗殺し、事件を終結させた。
次回作「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」は次に記載する。